Anne Kauranen Terje Solsvik
[ヘルシンキ 10日 ロイター] - フィンランド政府は10日、同国とエストニアを結ぶバルト海の海底ガスパイプラインと通信ケーブルが破損したと発表した。意図的な行為によって引き起こされた可能性があるとしている。
北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、破損情報を共有しており、関係する同盟国を支援する用意があると述べた。フィンランドは4月にNATOに加盟し、エストニアは2004年から加盟している。
長さ77キロのガスパイプライン「バルチックコネクター」は穴からガスが漏れているとの懸念で8日に稼働停止。フィンランドの運営会社ガスグリッドは、修復に数カ月以上かかる可能性があると表明した。
フィンランドのニーニスト大統領は10日の声明で「ガスパイプラインと通信ケーブルの両方が破損したのは、外部活動によるものと思われる。原因はなお明らかではなく、エストニアとの協力の下、調査が続けられている」と説明した。
フィンランド政府によると、同国のエネルギー供給は安定しており、国内全体の通信接続性にも影響はない。当局によると、ガスパイプラインの破損はフィンランド海域で、通信ケーブルの破損はエストニア海域で起きたもよう。
ノルウェーの地震研究機関Norsarは10日、バルト海のパイプラインの位置近くで8日に「爆発の可能性」を確認したと発表したが、データには重大な不確実性があり、さらなる分析が必要だとした。