[ビシケク 13日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は13日、中東地域での殺りくに終止符を打つよう呼び掛けた。またイスラエルに対し、イスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザでの地上攻撃は「絶対に容認できない」数の民間人の犠牲を招くと警告した。
イスラエル軍は13日、ガザ市で数日以内に「大規模な」作戦を展開するとし、100万人以上のガザ市住民に24時間以内に南部へ避難するよう指示した。
プーチン氏は旧ソビエト諸国の首脳会議で、イスラエルは「前例のない残酷な攻撃」を受けており、保護を受ける権利があるが、「イスラエルは大規模かつ非常に残酷な方法で反撃している」とし、地上攻撃は「あらゆる当事者にとって深刻な結果」につながると警告。「そして最も重要なことは民間人の犠牲は絶対に受け入れられないということだ。今重要なことは殺りくを止めることだ」とした。
さらに「ロシアは建設的な考えを持つ全てのパートナーと協調する用意がある」とし、イスラエル・パレスチナ紛争を解決する鍵は、東エルサレムを首都とするパレスチナ独立国家の創設だと主張。交渉による危機の解決を改めて求める一方、ロシアは双方と関係があるため支援できるとした。
また「イスラエル人とパレスチナ人が現在経験している大きな悲劇は、米国の中東での政策失敗による直接的な結果だ」と批判。米国は欧州各国の支援を受けて、中東和平プロセスを「独占しようとした」としたほか、第二次世界大戦中のナチスドイツによる旧ソ連の都市レニングラード(現サンクトペテルブルク)包囲戦に相当するガザでのシナリオが「米国でも」議論されているとした。