Kate Abnett
[ブリュッセル 16日 ロイター] - 欧州連合(EU)は16日に開いた環境相理事会で、11月末からアラブ首長国連邦(UAE)で開かれる第28回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP28)について、EUとして化石燃料の段階的廃止に関する初の合意を推進することを決めた。
スペインのリベラ環境保護相は「われわれは交渉の最前線に立ち、EUのグリーン転換への強いコミットメントを示すとともに、パートナー国にもわれわれに続くよう働きかけたい」と述べた。
EU加盟国は具体的に、削減対策がない化石燃料の段階的廃止を推進する立場を全会一致で決めた。石炭、ガス、石油の使用で排出される二酸化炭素(CO2)を回収する技術を用いれば、使用を継続する余地が残される。
しかし、そのような回収技術は「限られた規模で存在し、主に削減対策が困難なセクターからの排出を削減するために使用される」と指摘。「気候変動対策を遅らせるために使用されるべきではない」とした。合意文書をロイターが確認した。
また加盟国は、深刻な気候変動を回避するには新たな石炭火力発電所を認めるべきではないと表明した。