[ムンバイ 6日 ロイター] - モルガン・スタンレーは、北海ブレント原油が上昇して1バレル=110ドルを超える水準にとどまった場合、インド中央銀行が利上げを再開する可能性があるとの見方を示した。
経常赤字が拡大し、通貨ルピーに悪影響が出る可能性があるという。
同社のエコノミストは5日付のリポートで「原油高が続けば経常赤字が、不安のない水準である国内総生産(GDP)比2.5%を超えて拡大する可能性が高い」と指摘。
コスト上昇分が消費者に転嫁されると仮定すれば、原油価格が10ドル上昇するごとにインドのインフレ率が50ベーシスポイント(bp)押し上げられ、経常赤字は30bp拡大すると試算した。
インド中銀はインフレを抑制するため、昨年5月から今年2月にかけて計250bpの利上げを実施。その後は政策金利を6.50%に据え置いているが、インフレ率を目標の4%に引き下げることを引き続き重視している。
北海ブレントは現在85ドル付近。モルガン・スタンレーは10─12月に95ドルまで上昇し、来年にかけて下落すると予想している。