原油価格は、在庫の増加や需要の軟化が予想される中、3セッション連続で下落した。ブレント原油先物9月物は9セント安の1バレル82.31ドル、米WTI（ウエスト・テキサス・インターミディエート）同月物は10セント安の1バレル78.30ドルとなった。
市場では、ジョー・バイデン米大統領が日曜日に大統領選からの撤退とカマラ・ハリス副大統領の支持を表明するなど、政治情勢による影響はほとんどなかったようだ。シティのアナリストは、ハリス氏も共和党候補のドナルド・トランプ氏も、石油・ガス事業に大きな影響を与えるような政策を実施する可能性はないとの見方を示した。
代わりに注目されたのは、石油市場の需給動向だった。モルガン・スタンレーのアナリストは、市場は今年第4四半期には均衡に達するが、来年には余剰になり、ブレント価格を1バレルあたり70ドル台半ばから後半まで押し下げる可能性があると予想した。
投資家は米国の原油在庫に関するデータも待っている。米国石油協会は本日、過去1週間の在庫推計を発表する予定であり、米国政府の公式データは水曜日に発表される見込みである。
ロイターがアナリスト6人を対象に行った予備調査では、7月19日に終わる週の米原油在庫は平均250万バレル減少すると予想された。さらに、ガソリン在庫も約50万バレル減少すると予測されている。
これらの在庫水準は、世界の石油市場における需給バランスを示す重要な指標であり、価格設定に大きな影響を与える可能性がある。
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