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ワコム Research Memo(3):子会社を通じて世界各地でブランド製品を販売

発行済 2016-06-13 16:08
更新済 2016-06-13 16:33
ワコム Research Memo(3):子会社を通じて世界各地でブランド製品を販売
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■会社概要 b)販売の状況 ワコム (T:6727)では1988年のワコムコンピュータシステムズ(現ワコムヨーロッパ)に始まり、2010年のワコムインディアまで世界各地に子会社を設立してきた。
これら子会社を通じてブランド製品を販売している。
同社は内部管理上、テクノロジーソリューション事業の売上高を日本に集計して所在地別売上高を公表している。
これは同事業の製品については顧客の販売拠点が最終消費地になるため、同社では把握しきれないことも影響している。
実態を踏まえるとテクノロジーソリューション事業の売上高はほぼ海外売上高とみて差し支えない状況だ。
またその他に含まれるエンジニアリングソリューション事業は100%国内売上となっている。
これらを踏まえた2016年3月期の内外売上高内訳は国内売上高10.2%、海外売上高89.8%と、圧倒的に海外が高い状況にある。
c)生産体制 同社は埼玉県加須市の本社所在地に本社工場(豊野台工場)を有しているが、基本的にはファブレス企業だ。
同社は製品やコンポーネントの企画・開発・設計を行い、生産は内外のファウンドリ企業に委託している。
工場自体は中国本土に存在することが多いが、カントリーリスクの観点から、台湾や日本資本中心のEMS(電子機器受託生産事業者)を活用している。
国内、海外の比率では海外が約98%と圧倒的に多く、残りを本社工場と国内委託先で生産している状況だ。
同社は、ファブレス企業ではあるが、生産ラインで使用する製造機器については自社で開発、設計等を行い、国内の機械メーカーで製造装置をつくり、それを委託先の工場に設置して生産を任せるというやり方を行っている。
こうした手法により、海外生産による安い労働コストの活用と、ブラックボックス化による技術・ノウハウの社外流出防止の両立を図っている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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