日経平均は3日ぶり反落。
170.68円安の21749.78円(出来高概算8億5000万株)で前場の取引を終えた。
前日の米国市場では、主要企業の決算や市場予想を上回った10月ADP雇用統計などの経済指標のほか、米連邦準備制度理事会(FRB)がメガバンクを除く金融機関の資本要件緩和を検討していることも好感されて強い動きとなった。
一方で、1ドル=113円割れとなった為替相場などを受け、シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円安の21770円となり、こちらにサヤ寄せする格好で朝方から日経平均は売りが先行した。
節目の22000円を前に、足元の急ピッチの上昇を受けた利益確定売りの動きが寄付直後から強まり、日経平均の下げ幅は一時200円超えとなった。
中国株をはじめとするアジア株式市場の堅調なスタート推移を受け、一時下げ幅を縮小する場面もみられたが、戻り売り圧力の強さからプラスに転じるには至らなかった。
東証1部の値下がり銘柄数は1025銘柄となっており、全体の49%程度を占めた。
しかし、指数インパクトの大きいKDDI (T:9433)とソフトバンクG (T:9984)の2銘柄で日経平均に対して約178円分の指数押し下げ要因になった。
前日にNTTドコモ (T:9437)が、携帯電話料金を19年4-6月に2-4割引き下げると発表したことが警戒材料視されているもよう。
ドコモではそれに伴い、20.3期からの営業減益を見込んでいるようだ。
競争激化に伴い、通信大手3社は追随値下げが想定される状況となっており、目先の業績への影響を懸念する動きが先行している。
日経平均は、直近の価格帯別売買高において商いの集中している22000-23000円のレンジを前に戻り売り圧力は非常に強く、この水準を明確に抜けてこないと目先はショートカバーの流れにも期待しにくいだろう。
また、週末にかけて米国雇用統計をはじめとした海外における重要な経済指標発表や、今晩は米国のFAANG銘柄の一角であるアップルの決算も控えている。
足元でフェイスブックは決算を受けて買われているものの、これまで発表されたアマゾンやアルファベットなど米国のグロース株の業績はまちまちである。
こういった状況下からも同社(アップル)の決算に対する市場注目度も高まりやすいところだろう。
これら相場イベントを前に、前日までの2営業日で800円近い急ピッチの上昇となった日経平均に対しては、いったん持ち高調整の動きが出やすくなるとみられる。
前引け時点の東京市場では、マザーズ指数やジャスダック平均のほか、東証1部の中小型株指数は比較的底堅く、後場にかけて日経平均の上値が重くなるなかで短期的な値幅取りの動きが増える可能性も意識しておきたい。
(雲宮 祥士)
170.68円安の21749.78円(出来高概算8億5000万株)で前場の取引を終えた。
前日の米国市場では、主要企業の決算や市場予想を上回った10月ADP雇用統計などの経済指標のほか、米連邦準備制度理事会(FRB)がメガバンクを除く金融機関の資本要件緩和を検討していることも好感されて強い動きとなった。
一方で、1ドル=113円割れとなった為替相場などを受け、シカゴ日経225先物清算値は大阪比110円安の21770円となり、こちらにサヤ寄せする格好で朝方から日経平均は売りが先行した。
節目の22000円を前に、足元の急ピッチの上昇を受けた利益確定売りの動きが寄付直後から強まり、日経平均の下げ幅は一時200円超えとなった。
中国株をはじめとするアジア株式市場の堅調なスタート推移を受け、一時下げ幅を縮小する場面もみられたが、戻り売り圧力の強さからプラスに転じるには至らなかった。
東証1部の値下がり銘柄数は1025銘柄となっており、全体の49%程度を占めた。
しかし、指数インパクトの大きいKDDI (T:9433)とソフトバンクG (T:9984)の2銘柄で日経平均に対して約178円分の指数押し下げ要因になった。
前日にNTTドコモ (T:9437)が、携帯電話料金を19年4-6月に2-4割引き下げると発表したことが警戒材料視されているもよう。
ドコモではそれに伴い、20.3期からの営業減益を見込んでいるようだ。
競争激化に伴い、通信大手3社は追随値下げが想定される状況となっており、目先の業績への影響を懸念する動きが先行している。
日経平均は、直近の価格帯別売買高において商いの集中している22000-23000円のレンジを前に戻り売り圧力は非常に強く、この水準を明確に抜けてこないと目先はショートカバーの流れにも期待しにくいだろう。
また、週末にかけて米国雇用統計をはじめとした海外における重要な経済指標発表や、今晩は米国のFAANG銘柄の一角であるアップルの決算も控えている。
足元でフェイスブックは決算を受けて買われているものの、これまで発表されたアマゾンやアルファベットなど米国のグロース株の業績はまちまちである。
こういった状況下からも同社(アップル)の決算に対する市場注目度も高まりやすいところだろう。
これら相場イベントを前に、前日までの2営業日で800円近い急ピッチの上昇となった日経平均に対しては、いったん持ち高調整の動きが出やすくなるとみられる。
前引け時点の東京市場では、マザーズ指数やジャスダック平均のほか、東証1部の中小型株指数は比較的底堅く、後場にかけて日経平均の上値が重くなるなかで短期的な値幅取りの動きが増える可能性も意識しておきたい。
(雲宮 祥士)