8日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。
来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、追加緩和への思惑からドルに下押し圧力が続く見通し。
ただ、足元で欧州通貨売りが鮮明になり、ドル・円を下支えしそうだ。
前日は北米市場のレーバーデーに伴う休場で薄商いのなか、英国と欧州連合(EU)との通商協議への不透明感などを背景にユーロとポンドがドルや円に対して下落。
ドル・円は狭いレンジ内で方向感の乏しい値動きながら、ユーロ・ドルとポンド・ドルの弱含みで下げづらい地合いとなった。
本日アジア市場でもその流れが受け継がれ、ドル・円は106円前半で底堅く推移している。
また、時間外取引の米ダウ先物のプラス圏推移を受け3連休明けのNY株式市場で自律反発が観測され、日本株高を手がかりとした円売りが主要通貨をサポート。
この後の海外市場では、ドル・円は材料難のなか主要中銀の金融政策や欧州通貨の動向が注目される。
15-16日開催のFOMCでは長短金利操作を検討するとの見方から、ドル売り圧力が続く。
ただ、それに先立ち10日の欧州中銀(ECB)理事会に向け一段の緩和政策への思惑から、引き続きユーロ売りに振れやすい。
また、本日から始まる英国とEUとの通商協議は不透明感が払しょくされず、ポンド売り継続ならドル・円は下げづらい。
一方、今晩のNY株式市場が上昇に転じれば株高を好感した円売りが見込まれ、ドルを押し上げる可能性があろう。
【今日の欧米市場の予定】・18:00 ユーロ圏・4-6月期GDP改定値(前年比予想:-15.0%、速報値:-15.0%)・18:30 南ア・4-6月期GDP(前年比予想:-16.5%、1-3月期:-0.1%)・04:00 米・7月消費者信用残高(予想:+129.00億ドル、6月:+89.48億ドル)