[シドニー 29日 ロイター] - 米国とオーストラリアは29日、外務・防衛担当閣僚会議(2プラス2)を開催した。オースティン米国防長官はオーストラリアが誘導型多連装ロケットシステムを2025年までに製造するのを米国が支援すると表明した。
オースティン氏は記者会見で「われわれは互いにとって有益ないくつかの計画を豪防衛産業と進めている。25年までに誘導型多連装ロケットシステムを生産できるよう支援することも含まれている」と述べた。
マールズ豪国防相は国内に誘導兵器と爆発性兵器を製造する体制を構築する取り組みに非常に満足していると語った。2年以内にオーストラリアでミサイル生産が開始され、両国間の共同産業基盤の一部になることに期待を示した。
2国間の関与の一環として「米原子力潜水艦がわが国の海域を訪れる頻度が増すだろう」と述べた。
ブリンケン米国務長官は自由で安全なインド太平洋地域へのコミットメントを共有したことが2プラス2の最も重要な成果の一つとの認識を示した。
「米豪は何十年にもわたり平和と安全を支えてきたルールに基づく国際秩序を守っている」と述べ、そのために、中国と対話などの努力はするが、それだけでなく、南シナ海や東シナ海で航行の自由を妨害したり、台湾海峡の平和と安定を維持してきた現状を覆そうとしたり、経済的威圧によって各国に圧力をかけたりする中国の試みにも、必要に応じて対抗していると説明した。
ウクライナ戦争についてブリンケン氏は、ウクライナで使用するための「致死性のある物質的な援助」をロシアに提供していないと、中国は何度も米国に保証してきたとし「われわれはこの保証を非常に真剣に受け止めている」と語った。