[ニュ─デリ─ 2日 ロイタ─] - インド政府の首席経済顧問を務めるV・アナンサ・ナゲスワラン氏は2日、ロイタ─のインタビュ─に応じ、昨年大幅に下落したインドルピ─への売り圧力が今年は弱まるとの見通しを示した。世界経済の減速に伴いドルやコモディティ─価格が下落し、輸入価格の低下をもたらすとしている。
ナゲスワラン氏は「(経済)シナリオと、比較的良好になった国内総生産(GDP)成長率を踏まえると、ルピ─は2022年に比べてはるかに売り圧力が弱まるだろう」とし、2023─24年度(23年4月─24年3月)はルピ─にとって「イベントが減る」年になるはずだと述べた。
ルピ─は昨年ドルに対して10.14%下げ、2013年以来で最大の下落率となった。米連邦準備理事会(FRB)による積極利上げの影響で新興国通貨は軒並み下落したが、ルピ─はその中でも特に打撃を受け、下落率がアジアで2番目に大きかった。
一方、ナゲスワラン氏がまとめた年次経済予想では、23─24年度の成長率は6─6.8%と、本年度の予想成長率7%から減速する見通しになっている。