[ヨハネスブルグ 26日 ロイター] - 南アフリカ準備銀行(SARB、中央銀行)は26日、インフレ抑制に向け、主要政策金利であるレポ金利を0.25%ポイント引き上げ7.25%とした。上げ幅はロイターのエコノミスト調査で予想された0.50%よりも小幅だった。
ハニャホ中銀総裁によると、金融政策委員会(MPC)の5人の委員のうち3人が0.25%の利上げ、2人が0.50%の利上げを主張した。中銀はインフレ抑制に向け、0.75%の利上げをこれまで3会合連続で実施していた。
総裁は声明で「金利水準が短期的に信用需要を支えるものであることに変わりはない」と指摘。計画停電が続いていることで経済が受ける影響について警告し、「経済成長はこれまでも不安定だったが、経済成長見通しは一段と不透明になっている。電力不足が解消されれば成長率は大きく向上すると予想される」と述べた。
経済成長率について、中銀は2023年は0.3%、24年は0.7%になると予想。前回11月時点の予想は、23年が1.1%、24年が1.4%だった。
中銀は、計画停電により23年の経済成長率は最大2%ポイント押し下げられると予想。国営電力会社エスコムが委託したコンサルティング会社、ノバ・エコノミクスのマネジングディレクター、ケイ・ウォルシュ氏は、22年は計画停電により、220億ランド(13億ドル)の生産が失われたと試算している。
中銀はインフレ率について、23年は5.4%、24年は4.8%と予想。23年の予想は前回11月から据え置いたが、24年は4.5%から引き上げた。
中銀はインフレ目標を3─6%に設定。インフレ率は24年第4・四半期までに目標レンジの中間値に低下するとの見方を示した。
統計局が先週発表した昨年12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比7.2%上昇。前月の7.4%から伸びが鈍化した。
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