[チューリヒ 5日 ロイター] - スイスの金融大手、クレディ・スイスは5日、第1・四半期決算の詳細を記した財務報告書を公表し、ロシアのウクライナ侵攻に関連して科された制裁措置の下で富裕層顧客の資産104億スイスフラン(106億3000万ドル)を凍結したことを明らかにした。
ウェルスマネジメント部門の運用資産に占めるロシア人顧客の割合は、現在4%未満だという。
同部門の総不良債権は、昨年末から2億3000万フラン増加。「ロシアのウクライナ侵攻と関連制裁による悪影響が含まれている」とした。
また、中国の新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)により、世界のサプライチェーン(供給網)にさらなる混乱が生じ、インフレに上昇圧力がかかるという懸念が強まっていることに言及。
中国の不動産開発セクターでは流動性と支払能力の懸念が続いており、中国経済と世界市場に悪影響を及ぼす可能性があるとも指摘した。