カリフォルニア州パロアルト発-遺伝性疾患に特化したバイオ医薬品企業であるブリッジバイオ・ファーマ・インク（NASDAQ:BBIO）は、欧州心臓病学会（ESC）2024において、第3相ATTRibute-CM試験およびその非盲検延長試験（OLE）の追加データを発表した。本試験は、トランスサイレチンアミロイド心筋症（ATTR-CM）患者を対象に、トランスサイレチン（TTR）の低分子安定化剤であるアコラミジスの有効性と安全性を評価するものである。
その結果、OLEにおいてタファミジスまたはプラセボからアコラミジスに移行した参加者は、血清TTR値の上昇を経験し、これは全死亡（ACM）、心血管死（CVM）、心血管系関連入院（CVH）のリスク低下と関連することが示された。具体的には、アコラミジスに切り替えた後、血清TTR値は1ヵ月目に平均3.0mg/dL（n=21、p=0.01）、6ヵ月目に平均3.4mg/dL（n=18、p=0.01）上昇した。
先に行われたATTRibute-CM試験では、アコラミディス投与により28日目までに血清TTR値が上昇し、30ヵ月間の死亡および心血管イベントリスクの低下と相関することが示された。28日目の血清TTR値が5mg/dL上昇するごとに、30ヵ月目までの死亡リスクは30.9％減少し、血清TTR値が1mg/dL上昇するごとに、心血管死は5.5％減少し、最初の心血管系入院リスクは4.7％減少した。
本データを発表したコロンビア大学アービング・メディカル・センターのMathew Maurer博士は、このような知見は、ATTR-CM、特に複数の疾患修飾療法との関連において、今後の治療モニタリングや意思決定に役立つと指摘した。
ブリッジバイオ社は、アコラミジスの新薬承認申請を米国食品医薬品局（FDA）に提出し、2024年11月29日までに承認が下りる見込みであり、欧州医薬品庁（EMA）には販売承認申請を提出し、2025年に承認が下りる見込みである。さらに、ブリッジバイオ社はバイエル社と提携し、バイエル社に欧州におけるATTR-CM治療薬アコラミジスの独占的販売権を付与した。
このニュースはプレスリリースの声明に基づくもので、ATTR-CM患者の臨床転帰を改善するアコラミジスの潜在的な利点と、この治療薬の開発および規制上の進展が現在進行中であることを強調しています。
その他の最近のニュースでは、ブリッジバイオ・ファーマ社がバイオ医薬品分野で大きく前進した。同社はエール大学医学部のCarDSラボと提携し、診断が遅れがちなトランスサイレチン型アミロイド心筋症の早期発見のために人工知能を活用する研究を進めている。
戦略的な動きとして、ブリッジバイオはまた、投資家コンソーシアムからの3億ドルの出資を背景に、ジョイントベンチャーであるゴンドラバイオを設立した。ゴンドラバイオの設立は、新しい治療法の開発を加速させることを目的としている。
シティ、ウェルズ・ファーゴ、ゴールドマン・サックスなどのアナリスト会社は、ブリッジバイオに対するポジティブな評価を維持している。シティは目標株価を調整しながらも、ブリッジバイオの「買い」評価を維持した。
さらに、ブリッジバイオはQEDセラピューティクスと共同で、新しいオンライン・プラットフォーム「MyAchonJourney」を立ち上げました。このプラットフォームは、軟骨無形成症に罹患している個人と家族を支援するために設計されています。
同社はまた、トーマス・トリマーチ博士を新しい社長兼最高執行責任者に任命したことを発表した。
最後に、ブリッジバイオ社によるBBP-418の第3相FORTIFY試験は中間解析登録目標を超え、インフィグラチニブ試験で有望な結果が示されました。これらは、遺伝性疾患への取り組みに対する同社の継続的なコミットメントにおける最近の進展である。
インベスティングプロの洞察
ブリッジバイオ・ファーマ(NASDAQ:BBIO)がアコラミディスの有望な臨床試験結果で注目を集める中、同社を取り巻く財務の健全性と市場のセンチメントは、潜在的な投資家に幅広い背景を提供します。InvestingProの分析では、投資判断に影響を与える可能性のあるいくつかの主要な財務指標と洞察が明らかになりました。
最近のデータによると、ブリッジバイオ・ファーマの時価総額は約48.9億ドルで、同社に対する市場の評価を反映しています。過去12ヶ月間、収益性に欠けていたにもかかわらず、アナリストは今年度の同社の売上高の伸びを楽観視している。これは、同社の長期的な成功と持続可能性にとって重要な収益創出能力に対する前向きな見通しを示しており、重要な意味を持つ。
インベスティング・プロのヒントによると、2名のアナリストが来期の業績予想を上方修正し、ブリッジバイオの将来の財務実績に対する自信を示している。しかし、アナリストは同社が今年黒字になるとは予想しておらず、これは-10.27のマイナスPERと一致している。この指標は、同社が現在純利益を生み出していないことを示し、2024年第2四半期時点の過去12ヶ月間の調整後PERが-8.97であることがさらに裏付けている。
流動性を考慮すると、ブリッジバイオは流動資産が短期債 務を上回っており、強い立場にあるように見える。これは投資家にとって心強い兆候であり、同社が当面の金融負債を満たすことができることを示唆している。さらに、2024 年第 2 四半期現在、同社の過去 12 ヶ月間の売上総利益率は 98.91％と際立って高いが、これは多額の営業費用のため営業利益には結びついていない。
さらに詳しく知りたい方のために、ブリッジバイオ製薬の財務と市場パフォーマンスに関するより深い洞察を提供するインベスティング・プロのヒントが用意されています。これらのヒントは、専用のインベスティング・プロ・プラットフォームからアクセスできます。
ブリッジバイオのアコラミディスの臨床開発における最近の実績は、将来の成長のための触媒として機能する可能性があり、インベスティングプロのメトリックとヒントは、バイオ医薬の風景で同社の可能性を評価する利害関係者にとって貴重な視点を提供します。
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