[シドニー 21日 ロイター] - オーストラリア第2位の航空会社ヴァージン・オーストラリア・ホールディングス (AX:VAH)は21日、自社の資本構成を変更し、より強固な財務基盤を得るため、任意管理に入ると発表した。新型コロナウイルス危機と高水準の債務負担で経営破綻に至った。
デロイトが管理人に任命された。また、連邦政府からの14億豪ドル(8億8760万米ドル)の融資を確保できなかったという。
ヴァージン・オーストラリアは、ポール・スカラー最高経営責任者(CEO)率いる現在の経営陣が引き続き同社の運営に当たり、国内外のフライトは予定通り運航するとした。
管理人のボーガン・ストローブリッジ氏は、デロイトが既に手続きを始めており、いくつかの関係者から関心が寄せられていることを明らかにした。
同氏は「再編・財務立て直し手続きを進め、できるだけ早期に管理状態から脱却させることがわれわれの方針だ」と述べた。
ヴァージン・オーストラリアは1万人を直接雇用しているほか、6000人を間接雇用している。同社が運航をストップすれば、オーストラリアでは事実上、カンタス航空 (AX:QAN)の独占状態となる。
スカラーCEOは「本日のわれわれの決定はヴァージン・オーストラリア・グループの将来を固め、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)危機の向こう側で復活するためのものだ」とする声明文を発表した。
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