[フランクフルト 29日 ロイター] - ドイツ自動車大手のフォルクスワーゲン(VW) (DE:VOWG_p)とダイムラー (DE:DAIGn)は29日、新型コロナウイルスの感染拡大で第1・四半期利益が打撃を受けたとし、通年の業績見通しを下方修正した。
VWグループの第1・四半期売上高は前年比8.3%減の551億ユーロで、営業利益は39億ユーロ減の9億ユーロ。同社は第2・四半期は営業赤字になる見通しとし、通年では新型コロナの影響を受けるものの黒字を確保すると予想した。
ダイムラーは、メルセデス・ベンツ部門の通年営業利益が前年水準を上回ると予想したが、第2・四半期は新型コロナの影響で営業損失に陥ると警告した。
同社は23日、第1・四半期の利益が70%近く減少すると発表。調整後利払い・税引き前利益(EBIT)は6億1700万ユーロと、前年同期の28億ユーロから大幅に減少した。
また、両社は需要押し上げに向け政府に支援を要請。VWのウィッター最高財務責任者(CFO)は「消費者への刺激について迅速な決定が必要だ」と指摘。ダイムラーのケレニウス最高経営責任者(CEO)も「シンプルな販売奨励が効果的だろう」と述べた。
政府報道官によると、メルケル首相は来月5日に国内自動車業界と電話会談し、新型コロナ流行による生産や販売への影響を協議するという。