[チューリヒ 14日 ロイター] - スイスのチューリッヒ保険グループ (S:ZURN)は14日、新型コロナウイルスの感染拡大に関連する損害保険の請求額が今年7億5000万ドル前後に達する可能性があるとの見通しを示した。
第1・四半期には同請求額として2億8000万ドルを計上した。
ジョージ・クイン最高財務責任者(CFO)は声明で「新型コロナ感染症に関連する請求と第1・四半期後半の金融市場の急落は2020年の業績に引き続き影響するとみられる」と表明。
「グループの支払い能力は依然として良好で、多様な事業と保守的な財務運営で現在の課題を十分乗り切れる状況にあると確信している」と述べた。
損害保険部門の保険料収入は5%増。北米での保険料値上がりに加え、英国、ドイツなど欧州で保険料収入が急増した。
生命保険部門の新規契約は24%減。年換算保険料は19%減の9億5800万ドル。都市封鎖の影響で特にアジア太平洋諸国とブラジルで対面販売が減少した。
同社独自の経済モデルによると、グループのソルベンシー・レシオは129%から101%に低下したが、目標レンジ内に収まっているという。