[台北 15日 ロイター] - 台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業 (TW:2317)が発表した第1・四半期決算は、約90%の減益となった。新型コロナウイルスの流行を受けた生産停止や、アップル (O:AAPL)などの主要顧客の需要減少が響いた。
ただ、新型コロナによる最悪期は脱したと説明。「第2・四半期は安定する」との見通しを示し、売上高は第1・四半期との比較で2桁の伸びを予想した。ただ、前年同期比ベースでは1桁台の減少になりそうだとしている。
中国の全ての主要工場は現在、通常の操業状態に戻ったという。
スマートフォンの見通しは依然不透明なものの、他の事業部門はインターネット関連の需要増を追い風に第2・四半期は前年比で10%を超える増収を見込む。
劉揚偉董事長は投資家向け電話会見で「在宅勤務、オンラインのエンタテインメント、新たなライフスタイルがわれわれに新たな成長モメンタムをもたらしている」と指摘。今四半期にエンタープライズ部門とコンピューティング部門はそれぞれ前年同期比で10%超、15%超の増収となる見通しだという。
半面、スマートフォンが大部分を占めるコンシューマーエレクトロニクス部門は前年同期比で15%の減収となる見通し。新型コロナが需要に大きな影響を及ぼすため。同部門は第1・四半期に売り上げ全体の42%を占めた。
劉董事長は新型コロナ流行の先行きが不透明だとして、下半期の見通しを示さなかった。
第1・四半期の純利益は21億台湾ドル(7025万米ドル)。2001年第3・四半期以来の低水準となったほか、リフィニティブのコンセンサス予想の88億8000万台湾ドルを大きく下回った。
売上高は12%減だった。
ホンハイ株は1.4%安で終了した。
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