[リスボン 15日 ロイター] - ポルトガルの国立統計院(INE)が15日に発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、前期比3.9%減となりマイナス成長に転じた。前年同期比では、マイナス2.4%。
INEが別に発表した3月の観光宿泊施設利用者数は前年比62%減となり、ともに新型コロナウイルスの影響が出始めたことを示した。ホテル収入も57%減となった。
昨年第4・四半期のGDP伸び率は前年比2.2%、前期比0.7%。通年の財政収支は45年ぶりに黒字となっていた。
INEは、コロナ対応の規制導入前から、レストランやホテルなどを中心に通常の活動に支障が出始め、事実上3月初めから影響を受けていたと指摘した。
ポルトガルで確認されている感染者数は2万8583人、死者は1190人。観光がGDPの約15%を占め、輸出依存型のポルトガル経済には、すでに深刻な損失が生じている。
INEの統計によると、第1・四半期にポルトガルを訪れた中国とイタリアの観光客は30%減少、スペインからの訪問は12.7%減少した。