[北京 23日 ロイター] - 中国国営メディアは23日、中国医薬集団(シノファーム)が開発する新型コロナウイルスのワクチン候補について、今年末までに一般利用に向けた準備が整う可能性があると報じた。これまで利用可能になるのは2021年とみられていた。
シノファームのLiu Jingzhen会長は、国営テレビの中国中央電視台(CCTV)に対し、後期の臨床試験を約3カ月以内に完了する見通しだと述べた。
2つの新型コロナワクチン開発プロジェクトを手掛ける同社傘下の中国生物技術(CNBG)は6月、被験者の不足で大規模な臨床試験の実施が遅れているため、少なくとも2021年までは販売の準備が整わない可能性があるとしていた。
しかしその後、中国は臨床試験の場所を海外に移し、そうした課題を克服している。
シノファームはアラブ首長国連邦(UAE)で約1万5000人の被験者を対象に後期臨床試験を実施中。
中国シノバック・バイオテック(科興控股生物技術) (O:SVA)も、ブラジルで後期臨床試験を行っている。