[ロンドン/シカゴ 27日 ロイター] - 発展途上国へのワクチン普及に取り組む官民組織「GAVIアライアンス」(旧:ワクチンと予防接種のための世界同盟)のセス・バークレー事務局長は27日、新型コロナウイルスワクチンの価格について、幅広いレンジで検討しており、欧州関係者が指摘した40ドルという価格はレンジの「最高値」と述べた。
欧州連合(EU)の関係者は先週、コロナワクチン平等分配のための枠組み「COVAXファシリティー」を利用した場合、ワクチンの事前購入価格は40ドルとなる見通しで割高だと述べた。[nL3N2EV34R]
COVAXファシリティーは、GAVIのほか、世界保健機関(WHO)や感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)が推進している。
バークレー局長はインタビューで「価格レンジは広く、EU関係者はその最高値を示した」と指摘。「40ドルは一定の価格ではなく、富裕国向けの価格レンジの最高値だ」と述べた。
一方で、ほとんどのワクチンに対する治験は初期段階にあるため、最終的な価格を把握するのは時期尚早だと言及。ワクチン開発に関する技術の有効性や投与回数、製造効率などが分からず、全ての要素が最終的なワクチンの価格に影響するとした。
また、COVAXでは具体的な目標価格が示されていないほか、富裕国と貧困国で異なる価格で提供することを模索しているとした。
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