[カラカス 27日 ロイター] - 米州開発銀行(IADB)のモレノ総裁はインタビューで、中南米では新型コロナウイルス対策が失業者や債務の急増につながっているため、パンデミック(世界的大流行)から抜け出すころには貧困率が上昇しているだろうと述べた。
中南米経済は新型コロナを巡る影響により、2020年に8─10%縮小が見込まれると指摘。パンデミックは「中南米だけではなく世界的な貧困化をもたらすだろうが、中南米は新興国史上地域であるため、はるかに大きな打撃を受けることは明らかだ」と語った。
IADBは今年、200億ドル近い融資を承認する見通し。モレノ総裁によると、そのうち約150億ドルは医療システム強化に向けた政府への融資に充てられるという。
ただ、域内で最も経済が縮小しているベネズエラについては、マドゥロ政権が債務不履行となっているため、IADBからの資金提供はできないとした。