[ウィルミントン(米デラウェア州 16日 ロイター] - 米大統領選挙の民主党候補バイデン前副大統領は16日、新型コロナウイルスワクチンへの恐怖を広めているとのトランプ大統領の主張に反論し、ワクチンの供給は専門家の意見に従い拙速な判断を避けるよう求めた。
バイデン氏はデラウェア州の自宅から「私はワクチンも科学者も信用しているが、トランプ氏のことは信用していない。現時点において米国民もトランプ氏を信頼していない」と語った。
その上で11月3日の大統領選の前に未完成のワクチンを供給すべきでないと主張した。
トランプ氏は新型コロナワクチンの有効性についてバイデン陣営が国民の疑念をあおっていると批判している。16日にホワイトハウスで記者団にバイデン氏は「反ワクチン理論」の流布をやめるべきだと述べた。
またワクチンの供給は10月かそれより少し後に開始が可能になると思うと述べ、米国では2020年末までに少なくとも1億回分を供給できる可能性があるとの見方を示した。
バイデン氏は厳格な安全基準を満たした場合のみワクチンは承認されるべきと指摘。「科学の飛躍的な進歩は選挙日程とは無関係だ。ワクチン承認と供給のタイミングが政治的な配慮によってゆがめられることがあってはならない」と強調した。