[ワシントン 5日 ロイター] - 米民主党のペロシ下院議長は5日、トランプ大統領には米国の新型コロナウイルス危機への対応について自らの成功を主張する根拠がないと述べ、同氏の政策が米国民を危険にさらしたと批判した。
ペロシ氏は「彼はこの問題を政治化し、自身の政策が優れていたからウイルスを克服したかのように見せかけるべきではない。なぜなら彼はこの国にとって非常に有害で危険だからだ」と述べた。
今月に入り新型コロナウイルスへの感染が判明したトランプ氏は5日、入院先のワシントン郊外の米軍医療施設を同日中に退院すると明らかにした。ツイッターへの投稿で「新型コロナ感染症を恐れるな。コロナに人生を支配させてはならない。トランプ政権下でいくつもの素晴らしい治療薬や知識が進展してきた。私自身は20年前よりも調子が良い」と述べた。
ペロシ氏はMSNBCに対し、トランプ氏は長期にわたりウイルスの影響を受ける可能性があると指摘。ホワイトハウスではトランプ氏の側近らも新型コロナに感染しており、検査体制が「機能していないようだ」と語った。
ペロシ氏は自身について、2日の検査で陰性だったと明らかにした。同氏の報道官によると、5日の検査でもペロシ氏は陰性だったという。
ペロシ氏は「議会のメンバーを守るため必要な措置を取る」と述べたが、新たな検査体制などには言及しなかった。「政界でコロナに感染した人のほとんどは議会ではなく、ホワイトハウスなど他の場所でウイルスにさらされた」と語った。