[ロンドン 15日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)のハンス・クルーゲ欧州地域事務局長は15日、欧州で新型コロナウイルス感染拡大抑制に向け厳しい措置が直ちに導入されれば、来年2月までに最大28万1000人の命が救われると述べ、感染拡大第2波の収束に向け各国政府に迅速に行動するよう呼び掛けた。
クルーゲ氏はオンライン形式の記者会見で「欧州が秋から冬に向かう中、感染が拡大している」とし、「今が一段と踏み込んだ措置を導入する時期だ。第1波の時のような痛みを伴う措置の再導入を避けるために、比較的小規模な措置にとどめるべきではない」と述べた。
その上で、疫学上のモデルに基づくと、緩和的な感染拡大抑制策が長期にわたり導入された場合、1日当たりの死者は来年1月までに今年4月時点の4─5倍に膨れ上がると指摘。
現時点でマスク着用や集会の規制などの抑制策が強化されれば、WHOが欧州地域と見なす53カ国で来年2月までに最大28万1000人の命が救われると述べた。