[サンパウロ/リオデジャネイロ 3日 ロイター] - ブラジルで3日、新型コロナウイルス感染による1日当たりの死者数が過去最多を更新した。新型コロナが再び猛威を振るっていることを受け、人口最多のサンパウロ州は事業閉鎖などの措置に踏み切った。
同国政府は米ファイザーやジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)とのワクチン供給契約の締結を急いでいる。
保健省のデータによると、過去24時間の死者は1910人。過去最多を記録するのは2日連続。累計の死者は約26万人で、米国に次いで世界で2番目に多い。
研究によると、アマゾンで確認された感染力の強い新型コロナ変異株が猛威を振るっている。
パズエロ保健相は3日、ファイザーとのワクチン供給契約で合意に近づいていると明らかにした。
政府はファイザーから1億回分、J&J傘下のヤンセンから3800万回分のワクチンの購入を目指している。
同相はソーシャルメディアに投稿した動画で、ファイザーのワクチンは5月に到着する見込みだと述べた。また、別の動画ではヤンセンとも合意に近づいており、同社のワクチンを8月までに受け取る見通しだとした。
サンパウロ州では6日からバーやレストランがデリバリーのみの営業となる。ショッピングモールや必須ではない事業は閉鎖される。同州のドリア知事は2分に1人のペースで集中治療室(ICU)に新たな患者が搬送されていると述べた。
新型コロナの脅威を軽視する姿勢を示しているボルソナロ大統領は同州の措置を批判したが、他の州や都市でも医療体制が逼迫しており、サンパウロ州に追随する動きが出てくるとみられる。