[10日 ロイター] - 米フロリダとテキサス両州では、共和党の知事による学校でのマスク着用義務化禁止令に背き、生徒や教師にマスク着用を義務付ける学区が相次いでいる。両州など保守層が多い地域では、新型コロナウイルスワクチン接種率が低く、コロナ感染者が急増している。
フロリダ州のブロワード郡教育委員会は10日、デサンティス州知事の命令に反し、マスク義務化を決定。バイデン・民主党政権は、デサンティス知事が命令に背いた学区に学校職員の給与支払い停止などの報復措置を講じた場合は、補償する方向で検討していると表明した。
知事はこれまでに、禁止令に背いた学区の職員は給与支払いを停止する考えを示している。
テキサス州のダラス学区も9日遅く、アボット州知事の禁止令に反し、マスク着用義務化の方針を示した。
両州やルイジアナ、アーカンソーなどの州ではワクチンやマスク着用の義務化に多くの州民が反発しており、足元で感染者が急増している。学校関係者はマスク着用を義務化することで、ワクチンを接種できない12歳以下をはじめとする生徒を守りたい考え。
一方、アーカンソーのハッチソン知事(共和党)は、州内のマスク着用義務化禁止を支持したことを後悔していると述べた。
テキサス州では州都オースティンとサンアントニオの学校でマスク着用が義務化されるか既にされた。
ホワイトハウスのサキ報道官は10日、「コミュニティーの人々を守る措置を講じている教師や学校経営者を擁護し、支援するための選択肢を引き続き検討している」と述べた。
デサンティス知事は同日、マスク着用義務化禁止令を堅持する考えを表明。「これは親の選択肢の問題で、政府が義務化することではない。最終的には親が子供にとって適切と考える選択ができるようになる」と強調した。