[北京 28日 ロイター] - 中国の開拓薬業有限公司は、同社の新型コロナウイルス感染症の治療薬候補について、後期臨床試験の暫定分析で十分なデータを収集できなかったと発表した。
これを受けて同社株は一時85%急落した。
開拓薬業は、治療薬候補「proxalutamide」について入院を減らす効果があるかを調べていたが、治験参加者300人以上のうち、入院した患者が10人に満たなかった。
入院患者が少なかった原因としては、米国でワクチン接種が拡大していることや治験参加者の平均年齢が38歳と比較的若かったことが考えられるという。
治療薬の効果が否定されたわけではないが、統計上有意なデータを集められないため、入院を減らす効果があるか判断できないという。
同社は、米食品医薬品局(FDA)などに臨床試験計画書の修正を申請する方針で、今後も新型コロナワクチンを接種していない人など、リスクの高い患者を治験対象に加えていくという。