[北京 28日 ロイター] - 中国国営メディアは28日、中国共産党中央政治局会議を受けて、合理的な範囲での経済運営を継続し、経済にとって最良の結果を実現するために最大限努力すると伝えた。これまで訴えてきた年間の経済成長目標の達成への言及はなかった。
新華社通信は2022年後半に「雇用と物価を安定させ、経済活動を合理的な範囲内に維持し、可能な限り最良の結果を出すよう努力する」べきだと伝えた。
「ダイナミック」な「ゼロコロナ」政策は堅持するとした。
中国は今年、上海市のロックダウン(都市封鎖)など、大規模な新型コロナウイルス抑制策を取った結果、約5.5%の経済成長目標は困難との見方が強まっている。上半期の国内総生産は前年比2.5%増にとどまった。下半期も、世界的な景気後退の恐れやウクライナ戦争による不確実性、再ロックダウンの実施が懸念される中、強い下押し圧力がかかるとみられる。
キャピタル・エコノミクスの中国担当シニアエコノミスト、ジュリアン・エバンス・プリチャード氏は「今年は景気刺激策が抑制気味となり、経済成長は今後数四半期にわたって潜在能力を大きく下回り続けるいうわれわれの見方を補強するものだ」と述べた。
ロイターが今月行ったエコノミスト調査では、通年のGDP成長率は4.0%にとどまると予想されている。