[ロンドン 18日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のソーンダース委員は18日、政府は金融政策の「明確な進行方向」を定めるべきとした英次期首相候補の発言に反発した。
辞任を表明したジョンソン首相の後継候補の1人であるトラス外相は週末に「インフレに対して十分に厳しいものにする」ため、英中銀の責務を再度検討したいと述べた。
ソーンダース氏は、政府の関与が強まれば英中銀がインフレをコントロールするのがより困難になると指摘。ロンドンで開かれたイベントで「英金融政策の枠組みの基礎は本当に重要であり、そのままにしておくのが最善だと思う」と語った。
また、トラス氏がマネーサプライにもっと焦点を当てるべきとした提案ついても、役に立たないと反発。英中銀はすでにマネーとクレジットの伸びを見ており、1980年代に明確な目標を試みたが失敗している。
米シティの英国担当チーフエコノミスト、ベンジャミン・ナバロ氏は「トラス氏の政策プラットフォームはプロシクリカルな減税と制度の混乱という見苦しい組み合わせであり、経済の観点から最大のリスクをもたらすとわれわれは考えている」と述べた。