[東京 24日 ロイター] - 農林中央金庫が24日発表した2023年3月期決算によると、CLO(ローン担保証券)の投資残高は3月末で6.4兆円と昨年12月末の6.3兆円から0.1兆円増加した。22年3月末比では1.2兆円増加した。為替要因が大きい。
CLO投資は市場運用資産の13%にあたる。全てAAA格で満期保有目的だという。北林太郎・理事兼常務執行役員は会見で「慎重な投資を行っている」と述べた。
今後のCLOの投資について、奥和登・代表理事理事長は「極端に残高が変わらないようにし、全発行残高の5%をめどにしながら行う」と述べた。
市場運用資産残高は50.3兆円と12月末比2.6兆円減少した。先行きが不透明な中、リスク抑制し、バランスシートの規模を縮小した。22年3月末比では9.3兆円と大きく減少した。今後の投資については「昨年度は暴風雨の中、身を縮めていた。ただ、リスクを取らないと収益もないとして一定のリスクは取り始めた」とし、変動金利資産や利回りが期待できる債券、プロジェクトファイナンスなどで機会をとらえていきたい」(奥理事)とした。
有価証券評価損は、米金利上昇などから外債を中心に9462億円を計上した。