Vera Eckert Elke Ahlswede
[フランクフルト 14日 ロイター] - 独コンテナ船海運会社ハパックロイドは14日、世界的な船舶の供給過剰と紅海の危機により、2024年はコスト削減が必要で運航数を減らす可能性があるとの見通しを示した。
同日発表した23年決算は純利益が83%減少した。
ロルフ・ハッベン・ヤンセン最高経営責任者(CEO)は「今年は多くの船舶が納入されるため、市場環境は引き続き厳しい」と予想。スエズ運河航路での船舶襲撃が同社のサービス網を混乱させていると指摘し、「収益性と競争力を維持するには1隻当たりのコストをさらに削減する必要がある」と語った。
23年の純利益は30億ユーロ(32億8000万ドル)と前年の170億ユーロから減少。配当は1株当たり9.25ユーロに引き下げた。
同社はイエメンの武装組織フーシ派が船舶を攻撃し始めたことを受けて、スエズ運河を避け喜望峰を回るルートに切り替えている。
24年のEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は10億─30億ユーロと、昨年の44億ユーロから減益を見込む。
利払い・税引き前利益(EBIT)は10億ユーロの赤字から10億ユーロ黒字の範囲と予想している。昨年は25億ユーロの黒字だった。
昨年の運賃は1TEU当たり1500ドルと48%減少した。売上高は179億ユーロと約半分になった。