10日、中国国家統計局(NBS)によって公表された中国の3月生産者物価指数は市場予想と一致したものの、消費者物価指数は予想よりやや低い結果となった。
3月の生産者物価指数は前年比0.4%下降し、予想通りの結果となった。2月の消費者物価では0.1%上昇していた。
消費者物価指数は前年比2.3%上昇で、2.4%上昇するとされていた市場予測を下回る結果となった。しかしながら、前月の1.5%増からは回復する結果となった。
世界の豚肉生産量のおよそ半分を占めているのは中国である。しかし、アフリカに蔓延する豚コレラが食肉価格の高騰を招き、CPIを上昇させている。アナリストは、今年の中国の豚肉生産量は30%減少すると見込んでいる。
世界2位の規模を誇る中国経済だが、長年の米国との貿易戦争により、この30年近くの成長スピードは鈍くなっている。しかし、ここ数か月の双方の貿易協議交渉は概ね順調に進んでおり、経済の回復が期待できそうだ。
10日のCNBCのインタビューに対し、スティーブン・ムニューシン米国財務長官は米中が合意に近付いていると述べた。また、双方はいかなる結果になろうともそれを管理する「実施機構」を設置することに合意したという。
「進行中の課題に対処する実施機構を設置することに両国が合意した」とムニューシン氏は述べた。また、9日に行われた劉鶴副総理との会合は「生産的」だったと加えた。
「昨日は夜遅くまで対談し、明日は朝から別の予定がある。解決すべき重要課題はまだ残っており、鋭意進行中だ」とムニューシン氏は語った。