[ロンドン 20日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した第3・四半期(7ー9月)の国内総生産(GDP)確報値は速報値から若干上方改定された。同四半期の経常収支は2012年以降で最も小幅な赤字となった。
GDP確報値は前期比0.4%増。速報値は0.3%増だった。サービス部門と建設部門の上方改定が寄与した。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は、速報値と同じ0.3%増だった。
前年比では1.1%増加で速報値(1.0%増)から上方改定された。
今回の結果はロイターがまとめたアナリスト予想より良好だったものの、イングランド銀行(英中銀)の次期総裁に指名されたベイリー英金融行動監視機構(FCA)長官は英経済が今年終盤に減速したことを示す他の経済指標に懸念を持つと予想される。[nL4N28U2NR]
キャピタル・エコノミクスの英国担当エコノミスト、アンドリュー・ウィシャート氏は「英経済には勢いがほんとんどないというのが基調的な状態だ」と述べた。
第3・四半期の経常収支は158億6000万ポンドの赤字。モノの輸出の増加で、赤字幅は第2・四半期(241億5200万ポンド)から縮小した。赤字額はGDP比で2.8%と2012年初め以来の低水準となった。
英中銀は16日、経常赤字はなお経済に対するリスクとなっていると表明。英国の貿易は今年は不安定で、特に米中貿易戦争で世界的な需要が減退する中、貿易による経済成長押し上げ効果が維持される公算は小さい。
英中銀は19日に開いた金融政策委員会で金利据え置きを決定。ジョンソン首相率いる与党・保守党が圧勝した総選挙の結果、経済の重しとなっていた先行き不透明感がどの程度解消するか見極める姿勢を示した。[nL4N28T3FL]
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