[ロンドン 6日 ロイター] - 英銀行大手スタンダード・チャータード(スタンチャート) (L:STAN)のホセ・ビニャルス会長は6日、新型コロナウイルスの大流行は世界経済に「莫大な」影響を与えたが、2020年終盤にはアジア主導の回復局面に入ると予想、アジア事業の比重が高い同行は有利な立場にあると指摘した。
ビニャルス氏は同行ウェブサイトの株主向けビデオメッセージで「世界が当面は新型コロナ感染症の脅威に対処することになるのは疑いようがない。われわれの予想では、大半の経済が今年、著しいマイナス成長に陥り、その後に世界経済は2020年後半以降、徐々にリセッション(景気後退)を脱却するだろう」とした。
「この景気回復はアジアの市場が主導し、けん引する公算が非常に大きい。当行は2019年の利益の80%をアジアで稼いだ」とした。
同行は新型コロナ感染拡大を抑制するための行動制限に従い、株主を出席させずに年次株主総会を実施。委任票による株主投票の結果は6日中に公表する。
ビニャル氏はまた、昨年の株主総会でかなりの反対票があった役員の年金手当について、取締役会が削減を決めたと明らかにした。