[ワシントン 8日 ロイター] - 米商務省が8日発表した11月の卸売在庫は前月から横ばいだった。前月発表された速報値の0.1%減から上方改定された。在庫投資が第4・四半期国内総生産(GDP)の主な押し上げ要因となるとの見方を後押しした。
10月の卸売在庫は1.3%増加していた。
11月の卸売在庫の前年同月比は2.1%減。11月卸売在庫のGDP算出に用いられる項目は前月比0.1%減だった。
第4・四半期GDP予想は年率で約5%増となっている。在庫投資がGDPの押し上げ要因の大半を占めるとみられる。
企業は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)発生当初に在庫を消費したが、現在は補充しており、製造業の下支え要因となっている。在庫投資は、貿易赤字の拡大によるGDPへの重しを幾分和らげる見込みだ。貿易赤字は11月に14年超ぶりの高水準を付けた。
第3・四半期GDPは年率33.4%増と、過去最大の伸びを記録した。第2・四半期は31.4%減と、政府が統計を開始した1947年以来の大幅な落ち込みだった。在庫は第3・四半期に、6四半期ぶりにGDPの押し上げ要因となった。
卸売在庫の内訳は、自動車・同部品が前月比0.8%増と、10月の0.2%減から持ち直した。
卸売売上高は0.2%増。10月は1.7%増加していた。11月の売り上げペースで在庫が全てはけるのに必要な期間は前月同様1.31カ月だった。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20210108T170035+0000