[ロンドン 1日 ロイター] - スナク英財務相は、財政健全化に向け、所得税や付加価値税、国民保険に関する税金を引き上げることはしない方針。英フィナンシャル・タイムズ紙(FT)がスナク氏側近の話として1日に報じた。
保守党は2019年12月の選挙で、政府歳入の3分の2近くを占めるこれら3つの税率を引き上げないことを公約として掲げていた。
ただ、新型コロナウイルス対策で政府の歳出は大幅に増加し、2020/21年度の公的債務は4000億ポンド(5470億ドル)に達し、当面高水準にとどまると見込まれている。そのため、政府は公約を見直すべきだとの指摘が一部のアナリストから出ている。
FTによると、スナク氏側近は「選挙公約を破ることは信頼を裏切ることになる」と述べ、「これは前回選挙で非常に重要な公約だった」と説明した。
一方、スナク氏は法人税引き上げや所得税控除額の据え置きなどを検討する可能性があるという。
FTの報道に関して財務省はコメントを控えている。