[シドニー 26日 ロイター] - オーストラリア統計局が26日発表した第2・四半期の企業の設備投資は季節調整済みで前期比4.4%増の327億豪ドル(237億6000万米ドル)と、2年ぶりの高水準となった。伸び率は市場予想の2.5%を上回った。
力強い消費者需要と優遇税制を背景に新規設備への支出が伸びた。一方で、新型コロナウイルス流行に伴うロックダウン(都市封鎖)で先行きは暗転している。
工場設備・機械への投資は4.3%増加し、2012年終盤以来の高水準となった。建物への投資は4.6%増だった。
21/22年度(22年6月まで)の設備投資計画は健全な水準となる1277億豪ドルと、約13%上方に修正された。ただ、ロックダウンの延長で影響を受ける可能性もある。
BISオックスフォード・エコノミクスの豪州担当チーフエコノミスト、サラ・ハンター氏は「現在のデルタ株感染拡大が既に始まった後となる7月の調査であることを考慮すれば、今回のデータは驚くほど堅調だ」と指摘。「しかし、この見通しに対するリスクは明らかにダウンサイドだ。設備投資モメンタムはニューサウスウェールズ州とビクトリア州を中心に急激に鈍化しそうだ。あまりにリスキーだとして主要プロジェクトが撤回されれば、より長期の下押し要因となるリスクがある」と述べた。