[シドニー 12日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)政府は12日、財政赤字が大幅に縮小したことを明らかにした。予想以上の力強い景気回復が背景。
ただその後、新型コロナウイルスが再流行しており、見通しはやや悪化している。
財務省によると、2020/21年度(21年6月末までの1年間)の財政赤字は46億NZドル(32億米ドル)。5月時点の予測は151億NZドルだった。
景気が力強く回復し、失業が予想を大幅に上回るペースで減少したことを受けて歳入が予想を上回り、歳出が予想を下回った。
これにより、政府の借り入れは計画を下回り、ネットのコア債務は国内総生産(GDP)比30%となった。20/21年度予算では当初34%と予測されていた。
ロバートソン財務相は今年度について、最近のデルタ変異株の流行で最大都市のオークランドにロックダウン(都市封鎖)が導入されたことが影響すると予測。
ただ、「2019/20年度の良好な実績を背景とする2020/21年度の政府勘定のおかけで、NZは社会・経済の回復と発展を支える良い位置につけている」との見解も示した。