[ワシントン 3日 ロイター] - 米労働省が3日発表した2021年第4・四半期の非農業部門の労働生産性(速報値)は年率換算で前期比6.6%上昇し、市場予想の3.2%を上回った。
ただ労働生産性は新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)開始以来、変動が大きくなっており、明確なトレンドを読み取るのは難しくなっている。
第3・四半期の労働生産性は5.0%低下と、5.2%低下から上方修正された。
第4・四半期は前年同期比では2.0%上昇。21年全体では1.9%上昇と、20年の2.4%から鈍化した。
第4・四半期の労働時間は2.4%増加。第3・四半期は7.3%増加していた。
生産単位当たりの報酬を示す単位労働コストは0.3%上昇。伸びは第3・四半期の9.3%から大きく鈍化した。前年同期比では3.1%上昇。21年は3.3%上昇。20年は4.5%上昇していた。
時間当たりの労働報酬は6.9%増。第3・四半期は3.9%増加していた。前年同期比では5.1%増。21年は5.2%増。20年は7.0%増加していた。
ハイフリークエンシー・エコノミクス(ニューヨーク州)のチーフ米国エコノミスト、ルベーラ・ファルーキ氏は「より少ない労働力でも生産は引き続き増加しているため、生産性の向上は維持される」と指摘。「パンデミック中に新技術が採用されたことも、時間の経過とともに生産性を押し上げるだろう。ただ、生産性の低い業務がますます回復するにつれ、生産性の伸びは鈍化するかもしれない」と述べた。