[パリ 29日 ロイター] - フランス国立統計経済研究所(INSEE)が29日発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は、伸び率が前期比ゼロとなった。市場予想を下回り、2021年第4・四半期の0.8%増から大きく鈍化した。エネルギー価格高騰を背景に個人消費が落ち込んだ。
ロイターがまとめたエコノミスト24人の予想は0.3%増だった。予想レンジは0.6%増─0.1%減。
フランス経済の従来のけん引役である家計支出は消費者信頼感の低下を反映し、1.3%減少した。
政府は消費者の購買力低下を防ぐため、ガスや電気料金の値上げ抑制などを柱とする250億ユーロ(263億ドル)の経済対策をまとめたが、今月の大統領選では生活費の高騰が主な争点となった。
第1・四半期は内需がGDPを0.6%ポイント押し下げる一方、企業の在庫再構築が0.4ポイント、外国貿易が0.1ポイント、それぞれ押し上げた。