[ワシントン 4日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が4日発表した4月の非製造業景気指数(NMI)は57.1に低下した。3月は58.3だった。
ロイターがまとめた4月のエコノミスト予想は58.5で、予想外に下がった。
仕入れ価格を示す指数は84.6に上がり、過去最高となった。3月は83.8だった。
NMIの50を超える数値は、米国の経済活動の3分の2超を占めるサービス業の拡大を示している。予想外に低下したのは、中国での新型コロナウイルス対策の新たなロックダウン(都市封鎖)や、ロシアとウクライナの戦争によって悪化した供給制約の影響が出た可能性がある。
ブリーン・キャピタルのシニア経済アドバイザー、コンラッド・デクワドロス氏は「需要過剰、供給制約、価格高騰という環境が続いている」との見方を示した。
今月2日に発表された4月のISM製造業景気指数は2020年7月以来、1年半超ぶりの低水準だった。それに続く非製造業指数の低下は、経済の赤信号点灯を示している可能性がある。
4月の非製造業の新規受注指数は54.6に低下。3月は60.1だった。消費がモノ(財)からサービスへ回帰しているにもかかわらず低下した。受注残の増加ペースも3月に比べて鈍く、輸出も冷え込んだ。
雇用指数は49.5と、今年に入って2回目の低下となり、長引く労働者不足を反映しているとみられる。3月は54.0だった。
供給業者の納入を示す指数は65.1。3月は63.4だった。同指数が50を上回ると納入に時間がかかっていることを示す。