[上海 19日 ロイター] - 中国の大手証券会社、招銀国際金融(CMBI)のアナリストは19日のリポートで、国内自動車メーカーの販売店への納車が1─9月に100万台と過去最高を記録したと指摘、小売販売は伸び悩んでおり、来年の市場は鈍化するとの見通しを示した。
9月の販売店への納車は33%増。9月の小売販売は9%増にとどまっており、販売店の在庫が急増していることになる。
同社は「(販売店への納車台数と小売販売の乖離を受けて)当社は来年の自動車メーカーの卸売販売を非常に懸念している」とし「来年の国内卸売販売は減少するだろう。内燃機関車が今年よりも大幅に減少する」との見方を示した。
電気自動車(EV)についても、来年は競争が増えると予想。EVとハイブリッド車を合わせた販売増加率は50%を割り込む見通しという。
「来年は利益率を維持するため小売価格を値上げすることが今年よりもはるかに難しくなる可能性がある」と指摘した。
同社は、比亜迪(BYD)、広州汽車集団、長城汽車など自動車メーカーの純利益のコンセンサス予想には、来年の業界のパフォーマンスを過大評価しているリスクがあるとの見方を示した。