[東京 21日 ロイター] - 国会審議でたびたび黒田東彦日銀総裁の辞任を迫ってきた立憲民主党の階猛議員は20日、長短金利操作(YCC)の運用を見直し、長期金利の許容変動幅を拡大した日銀の決定を「率直に評価する」とのコメントを発表した。
立憲民主党でネクスト財務金融相の階氏は、円安を助長し、物価高騰を招く要因となっていたYCC運用の柔軟化を求め続けてきたとし「提案に沿う決定をしたことは率直に評価する」とした。日銀には「金融政策の正常化に向けた取り組みを続けるべきだ」と求めた。
階氏は10月18日の衆院予算委員会で、量的・質的金融緩和の「失敗」を指摘し、「常識のある人なら、新渡戸稲造の『武士道』を読んでいるなら恥ずかしくて辞めている」と即刻辞任を要求。黒田総裁はデフレは解消、経済成長は戻り、雇用も増加したとして「量的・質的金融緩和が全く失敗したというのは事実に反する」と辞任を拒否した。11月の別の委員会でも、階氏は気持ちに変わりはないか質問していた。