Maria Martinez
[ベルリン 31日 ロイター] - ドイツ連邦雇用庁が31日発表した8月の失業者数は季節調整済みで前月比1万8000人増の263万人だった。
ロイターがまとめた市場予想の1万人増を上回った。
失業率(季節調整済み)は5.7%で横ばい。
同庁のナーレス長官は「夏休みと景気低迷が労働市場に影を落としているが、依然として基本的な状況は底堅い」と述べた。
8月の求人件数は77万1000件で、前年比で11万6000件減少した。
労働需要は過去1年間で鈍化しているものの、依然高水準を保っている。
ドイツの労働市場は非常に底堅く推移してきたが、経済活動の低迷で失速の兆しが出ている。第2・四半期の国内総生産(GDP)はゼロ成長だった。
ただ、ベレンベルクのエコノミスト、ホルガー・シュミーディング氏は「欧州の病人」という表現は今のドイツには当てはまらないと指摘。就業者が記録的な高水準にあり、人手不足が問題になっているとの見方を示した。
連邦雇用庁によると、7月の就業者数は前月比1万5000人増の4592万人。前年比で33万9000人増加している。