[ベルリン 2日 ロイター] - S&Pグローバルがまとめた9月のドイツのHCOB製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は39.6で8月(39.1)から若干改善したものの、速報値(39.8)から下方修正された。需要が低迷し、生産が急減した。
生産は、新型コロナウイルス禍による影響が深刻だった2020年5月以降で最大の落ち込みとなった。
調査企業は、顧客の不確実性、在庫圧縮の動き、建設活動の低迷など、需要への数多くの逆風要因を指摘した。
需要減退は価格を押し下げ、投入コストと生産コストともに低下した。
ハンブルク商業銀行のチーフエコノミスト、サイラス・デラルビア氏は、引き続き生産が急減したが、業況底入れの兆しが見えると指摘した。過去の低成長・景気後退局面では、新規受注指数が2年弱、50を下回り続けた後、50以上に浮上したという。
「現在、新規受注指数は1年半、50を下回っている。したがって、来年初めに改善する可能性は十分ある」と述べた。
ただ、こうした楽観的見方は企業の間には見られない。9月調査では、悲観的見方が強まり、雇用は減少した。