[チューリヒ 13日 ロイター] - スイス経済省経済事務局(SECO)は13日、2024年の同国経済成長率が「平均を大きく下回る」とし、9月に示した1.2%から1.1%に下方修正した。ドイツと中国の景気鈍化、金利上昇でスイス製品への需要が落ち込む潜在的な経済リスクを背景に挙げた。
ここ数年の平均成長率は1.8%。
SECOは、「専門家グループは、24年のスイス経済成長率が平均を大きく下回ると予想している」と指摘。最大の輸出先であるユーロ圏の成長低迷が経済の重しになるとし、「ドイツの産業がより大きく低迷し、関連するスイスの経済部門が予想以上に弱体化する可能性がある」と分析した。
地政学リスクの高まりにも言及。中東の紛争で原油価格が上昇してインフレが生じる恐れがあり、各中銀が利上げで対応して世界の需要か押し下げられる可能性があるとの見方を示した。
一方、23年の国内総生産(GDP)伸び率見通しは1.3%に据え置き、25年については1.7%との予想を初めて示した。