ブラックフライデーがやってきました! 最大60%割引InvestingProをお見逃しなく 特別セールを請求する

東京市場トリプル高の地合い、米金融政策の転換見据え 関心は日銀に

発行済 2023-12-14 11:29
更新済 2023-12-14 11:37
© Reuters.  12月14日、米連邦公開市場委員会(FOMC)を経た東京市場は、債券高・円高・株高のトリプル高で反応した。写真は都内にある東京証券取引所で2020年10月撮影(2023

Noriyuki Hirata Tomo Uetake Shinji Kitamura

[東京 14日 ロイター] - 米連邦公開市場委員会(FOMC)を経た14日の東京市場は、債券高・円高・株高のトリプル高で反応した。米国の利上げサイクルが終了し、来年に利下げに着手する可能性が示唆されたことで、米金融政策は転換点を迎えたとの受け止めも聞かれる。円高が株価には重しだが、市場の目線は上を向いている。次の関心は日銀へ移っている。

米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果とパウエル連邦準備理事会(FRB)議長会見を経た米国市場の反応は、金利低下(債券高)、ドル安(円高)、株高だった。市場の予想通り金利は据え置きだったほか、政策金利見通しの中央値は、FF金利誘導目標が現在の5.25─5.50%から0.75%ポイント低下するとの予想が示された。

「追加利上げの見通しが示されなかったのは21年3月以来で、FRBの金融政策は転換点を迎えたようだ」と、野村アセットマネジメントの石黒英之シニア・ストラテジストは指摘する。

りそなホールディングス市場企画部の石田武ストラテジストは、直近の2会合で利上げをしていないにも関わらず、インフレの見通しが下がり、来年の利下げ回数見通しが増えたとして「今までの利上げの累積的な効果が出てきた、今後も出てくるとの考え方に変わったことを示唆する」と話す。

きょうの東京市場でも米国市場の流れを引き継ぎ、FOMCは非常にハト派な内容との受け止めが先行。国債先物中心限月3月限は大幅続伸しており、新発10年国債利回り(長期金利)は一時0.625%と1週間ぶり水準に低下した。

米金利の急低下を受けて、ひと晩で142円前半まで4円近く下落したドル/円は、いったん143円目前まで買い戻されたものの、すぐに押し戻される上値の重い展開となった。「市場の早期利下げ観測が事実上黙認された。ドルは10月以降の下落基調が強まっており、しばらくこの流れが続くだろう」と、みずほ証券の⼭本雅⽂チーフ為替ストラテジストはみている。

© Reuters.  12月14日、米連邦公開市場委員会(FOMC)を経た東京市場は、債券高・円高・株高のトリプル高で反応した。写真は都内にある東京証券取引所で2020年10月撮影(2023 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

日経平均は買いが先行した後、マイナスに転じている。急激な円高が重しとなったとみられ、セクター別の下落率トップはトヨタ自動車など自動車株を含む輸送用機器。日米金利が低下する中、銀行や保険も大幅安となっている。

一方、「日経平均は年内の3万4000円トライもあり得る」(野村AMの石黒氏)との見方が聞かれる。今後は、為替の円高が輸出株を中心に重しになる一方、多少の円高を跳ね除けられるようなセクターに物色が向かい、「物色の中身は変わるが、指数自体はじり高を想定する」と、石黒氏は話している。

FOMCを通過したことで、日銀の出方に市場の関心は向かっている。りそなの石田氏は、円金利が米金利低下に追随するのはせいぜい今週いっぱいで、週明け以降は日銀会合に対する警戒感から、円金利は反発地合いとなりやすいとの見方を示した。

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます