[ワシントン 24日 ロイター] - 米S&Pグローバルが24日発表した1月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は52.3と12月の50.9から上昇し、昨年6月以来の高水準となった。サービス業と製造業の両指数が上昇した。一方、産出価格指数は約3年半ぶり低水準となり、インフレの鎮静化を示すなど、2024年の米経済が好調なスタートを切ったことが明らかになった。
製造業PMIは50.3と、15カ月ぶりの高水準に回復した。12月は47.9だった。サービス業PMIも12月の51.4から52.9に上昇し、昨年6月以来の高水準となった。
しかし企業は、資材調達の遅延が増加し原材料価格に上昇圧力がかかる可能性も指摘している。遅延の原因は悪天候や輸送の遅れで、製造業のリードタイムは1年以上ぶりに長期化し、2022年10月以来の長さとなった。
S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「今回の調査では、労働市場の逼迫が続く一方で、供給の遅れが強まっていることが示された。今後数カ月はコスト圧力を注意深く監視する必要があるが、今のところ、経済成長の回復とインフレの急低下という明確かつ歓迎すべきメッセージを送っている」と指摘した。
総合の新規受注指数は12月の51.2から1月は52.2と、7カ月ぶりの高水準に上昇した。
産出価格指数は51.7と12月の54.8から低下し、2020年5月以来の低水準となった。企業による値上げが緩やかなペースとなったことを示している。