Qiaoyi Li Ryan Woo
[北京 8日 ロイター] - 中国国家統計局が8日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年比0.8%下落し、4カ月連続のマイナスとなった。生産者物価指数(PPI)も下落し、デフレ圧力の強さを示した。
CPIは前月の0.3%から下落幅が拡大。2009年9月以来の大幅なマイナスとなった。食品価格の急低下が主に影響した。
前月比では0.3%上昇。2023年12月は0.1%上昇だった。
ロイターがまとめた市場予想は前年比0.5%下落、前月比0.4%上昇。
保銀投資(ピンポイント・アセット・マネジメント)のチーフエコノミスト、張智威氏は「CPIは中国が持続的なデフレ圧力に直面していることを示している。消費者の間にデフレ期待が定着するリスクを回避するため、中国は迅速かつ積極的に行動を起こす必要がある」と述べた。
変動の激しい食品とエネルギー価格を除いたコアインフレ率は前年比0.4%上昇と、12月の0.6%上昇から減速した。
1月のPPIは前年比2.5%下落と、下落率は前月の2.7%、市場予想の2.6%よりも小幅にとどまった。
前月比では0.2%下落。12月は0.3%下落だった。
ユニオンバンケールプリヴェ(香港)のアジア担当シニアエコノミスト、カルロス・カサノバ氏は顧客向けノートで「デフレ/ディスインフレは定着しつつある。この下落は国内消費の低迷を物語っている。株式市場の大幅な売りがセンチメントとそれに伴う消費落ち込みの一因と考えている」と指摘した。
その上で、中国人民銀行(中央銀行)はもっと強力な政策支援を行うべきと指摘。「われわれは2月に広範な利下げが行われることを望んでいるが、政策余地の乏しさと政策伝達面の問題を考えると、その可能性は依然として低い」とした。