[東京 24日 ロイター] - 半導体素材フォトレジスト(感光材)で世界シェア首位のJSRは24日、官民ファンドの産業革新投資機構(JIC)による1兆円規模の買収報道について、「検討していることは事実」とした上で、「26日に開催の取締役会に付議する予定」とのコメントを発表した。今後開示すべき事項が生じた場合には速やかに公表する。
日本経済新聞は24日、政府系ファンドの産業革新投資機構(JIC)がJSRを約1兆円で買収すると報じた。
日経によると、JICはJSR買収のための新会社へ5000億円程度を出資し、みずほ銀行が4000億円強を融資する。優先株や劣後ローンの計1000億円を複数の銀行が引き受けるという。JICは早ければ年内にJSRへの株式公開買い付け(TOB)を実施。JSRは2024年中に上場廃止となる見込みとしている。
JICとJSRのコメントは得られていない。みずほは「個別案件についてはコメントを差し控える」とした。
JICは経済産業省が所管する官民ファンド。経産省の広報担当者もコメントを指し控えるとした。